DIARY OF WAR


 Diary No.37「典範令」という言葉

 ご存知ない方が多いいでしょうね。

久しぶりに新聞でこの文字を見つけました。
旧軍隊用語で、軍隊、軍人の行動を律する規範でした。
「典」とは、歩兵操典、砲兵操典…
「範」とは、皇室典範…
「令」とは、作戦要務令、軍隊礼式令・・・
その他「衛生法・救急法」など沢山ありました。

 幹部候補生の学科試験もこれらの中から出題されました。 戦場では身の回りの私物と一緒に、これらの典令範も 全部「将校行李」に納め、戦場を移動するたびに運搬してもらいました。 どれもポケット版ですから割合場所はとりませんでしたね。 ブッシングに駐留している時の夜半「マーカス岬」に敵上陸の報が 入り急遽出撃の命が下りました。
以下は既報の通りですが。
さあ大変!必要最小限の物だけを身に付け、その他は全部行李のまま地下に埋めました。 それ以来、典令範をはじめシャツ、手ぬぐいその他を 含む私物の大部分を失ってしまいました。 鉄帽、軍刀、拳銃、眼鏡のほか着替え一つない身支度で戦闘をやり飢餓転進をやり遂げたのですから… (鉄帽と眼鏡は転進途中で紛失)
今振り返ると、現在では自分でも想像出来ないことをやり遂げてきたのだなと、 自分自身がいとおしくなって来ます。


Diary No.038 誤解された「転進」
 

 

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